小さなトロールと大きな洪水

内容(「MARC」データベースより)
パパはいないけどもう待っていられない。冬がくるまえに家をたてなければ。ムーミントロールとママはおそろしい森や沼をぬけ、あれくるう海をわたって、お日さまの光あふれるあたたかい場所をめざします。第二次世界大戦直後に出版され、再販が待ち望まれていたムーミン童話シリーズの記念すべき第一作。

うおおお、ムーミンのイメージが変わった!!こ、これが元祖ムーミン!?Σ( ̄□ ̄; 一言で言うと、一家離散の危機にあったムーミン一家が、無事ムーミン谷にたどり着くまでの話。これはムーミンの話の中では一番最初に書かれた話だが、世間に知られるようになったのは一番最後になったのだそうな。100pちょっとと短いので、あっという間に読んでしまった。

後のシリーズの中のムーミンといえばコロコロとたまごみたいに太っていて、穏やかで気のいい生きものだけど、この話ではまだ痩せていて暗い。表紙は内容のイメージをよく表している!中の挿絵もみんな真っ黒に塗りつぶされた墨絵のようで、ストーリーはといえば起承転結ならぬ、転転転結という感じ。ある意味、すごい。トーべさん、青いよ!確かにこの話は源流という感じがする。こういう話を日本語で読めることに、果てしない喜びを感じた。