春の魔術

<内容>
あの奇怪な洋館で耕平と来夢の“絆”に最大の試練が!
「来夢、どこにいる!?」
耕平は因縁の深い洋館、黄昏荘園に亜弓とともに向かった。獰猛な追っ手を振り切って辿り着くと、心身をぎりぎりまで蝕む怪異の数々が待っていた。耕平と来夢の絆はどこまで耐えることができるのか。2人にはどんな未来が待っているのか。人気シリーズ第4弾、心を揺さぶるフィナーレ!

「フィナーレ」「完結編」と散々煽っておいて、最後の締めが「春が去れば夏が来る」はひどくないか? 田中芳樹だから「終わらない終わり」になるだろうとは思っていたけど、最後まで書きっぱなし、大風呂敷広げっぱなし!
話の出来も(前3作と比べて)まぁまぁ。亜弓と耕平の活躍がメインで、来夢が脇役になっているのが納得がいかないし、敵が1作目の焼きまわしなのでインパクトも新鮮味もない。『夏の魔術』の最後で耕平が言った「もう一度(黄昏荘園に)行かなきゃな」という言葉を根拠にして、シリーズを終わらせるために取り繕って無理やり締めたような印象だ。

まぁいいけどね。やれやれ・・・・。