Dark Gold

Dark PrinceDark Desireに続く、ダークシリーズ3作目にあたる本。「カルパチアン」という吸血鬼の一族の男Aidan(エイダン)と、23歳のうら若きアメリカ人女性Alexandria(アレクサンドリア)のロマンス。「カルパチアン」は何百年も生きる存在だが、自分の伴侶「ライフメイト」に出会えないまま長い時が経つと、いずれ変質して残酷でモラルのない化け物「ヴァンパイア」に成り下がってしまうという設定。
アレクサンドリアは両親を亡くして以来、幼い弟のジョシュアをひとりで育ててきた。ある夜、新しい仕事が決まるかどうかというビジネスディナーに出かけたアレックスを、外で待っていたジョシュアが襲われる。二人してヴァンパイアに連れ去られて死にかけた上で、エイダンに助けられるのだが・・・。

うーん、ストーリーや設定はなかなかなのに、エイダンというキャラクターがどうしても好きになれなくて、とうとう最後まで嫌なままだった。話は大部分がアレクサンドリアとエイダンの綱引きに終始するのでこれは致命的。ロマンス本のヒーロー役としてこれほど最低な男も珍しいのでは・・・(^^;しかも、本の後ろに行くにつれて、どんどん精神年齢が低下して行くように見えるってどうなの?<イヤだとなると、とことんイヤ
だから「ハッピーエンド」もなんとなく釈然としなくて、非常に困った。これはもう、相性が悪かったとしか言えない。エイダンが好青年だったらとは言わないが、せめてこれほど自分勝手な人じゃなかったら、この本を気に入ってたかもしれないと思うと残念でしょうがない。私はキャラクターに依存して読むからこんな感想になったけれど、三人称の神の視点でストーリーを楽しめたら良かったかもしれないなと思う。