The Martian Chronicles

(STORY)
人類は火星へ火星へと寄せ波のように押しよせ、やがて地球人の村ができ、町ができ、哀れな火星人たちは、その廃墟からしだいに姿を消していった……。精神を欠いた物質文明の発達に厳しい批判を浴びせる、ポエジイとモラルの作家が、二十六篇のオムニバス短篇で謳いあげた、SF文学史上に輝く永遠の記念塔!

『火星年代記』の原書ですな。ハードSFみたいな硬いタイトルだけど、中身はやわらかい。この本は、翻訳されると難しくなるタイプじゃないかなぁ。原文は直感的なさらさらした文章で、かなりいい感じだ。180ページ程度の薄い本、連作短編になっていて、語り手や場面が映画みたいに切り替わりながら、話が進むようだ。ますむらひろし『夢のスケッチ』 の中でこの本が好きって言ってたのを思い出す。
レイ・ブラッドベリの本は"The Halloween Tree"と"Dandelion Wine"に続いてやっと3つめだけど、ずっと原文で読んで行きたいと思っている。この人の本は英語を楽しみたいという動機が先にあって、ストーリーはその後にくるので(爆)、日本語で意味だけ取ってしまうのはもったいないのだ!