魔神の遊戯

<内容> 2002年8月刊行
スコットランドネス湖畔の小村ティモシー村で、連続殺人事件が起きた。旧約聖書の魔神が村人の体を引きちぎり、奇妙な場所に配置していく。氷の魔王の叫びが大地を震わせ、空にはオーロラが・・・。記憶障害を持つ「驚異の記憶の画家 ロドニー・ラーヒム」と事件との関わりは? 驚天動地の謎、解答が秘められた「未来からの記憶」とは? 御手洗潔、新世紀最初の冒険!

島田荘司は初めて読む作家だったので、基礎知識(御手洗が何者か、とか)がなかったのに、それでもかなり楽しく読めてうれしかった。舞台設定のせいか、ゴシックミステリーという雰囲気で貫かれている。スコットランドの寒村でバラバラ死体が発見される話で、ネス湖や古いお城なども重要地点として出てきて雰囲気を盛り上げている。最後に真相がわかって、ひっくり返された時は本当に驚いた。
事件が特殊すぎて現実性が無いのがトリック的にどうかなと思うけど、私がつっこむまでもなく探偵役が自分からそう言っているのが笑える。≫「・・・ 今回捕まらなければトライアスロンに出たらよかった。まったく頭が下がるよ。 ・・・」
この本は紙がしっかりしているので分厚いけど、話自体はそれほど長くない。