The Present

Chapter One
ジョアナ・リンゼイのヒストリカルロマンス、Malory Familyシリーズの特別編。色々な本にバラバラに出てきていた一族の人たちが、故郷でクリスマス休暇を過ごすために一堂に会するという舞台設定。休暇が近づき、妻や夫や子供たちを伴って生まれ育った家に帰ってくるMalory家の人々の所へ、差出人のわからないプレゼントが届き、開けてみるとそれは古い日記帳だった。そこには、一族の先祖クリストファーとジプシー娘アナスタシアの恋物語がつづられていた。
最初はキャラクターが多くて家系図と見比べながら読んでたけど、メインはあくまでクリストファーとアナスタシアなので家系図はあまり関係がなかった。さらに先祖のことが明らかになったのをきっかけに、当主ジェイソンがメイドのモリーと何十年越しの恋愛関係にも決着がつくという結末。アナスタシアのジプシーの生活や当時の地方領主の生活などは新鮮で面白かった。けど、本全体としては似通った「悲恋物語」が2つ出てくるわけで、そのせいでインパクトが弱くなっている感じがした。どちらかの話に集中したほうが面白かったと思う。モリーがあれだけで納得するなら、何十年もジェイソンのプロポーズを拒否しつづけてきたのは一体何なの?