The Mammoth Hunters

<内容>
ゼランドニー族のジョンダラーとエイラは、馬たちと一緒に遠出した途中でマムトイ族の集団に出会う。始めて見る「よそ者」の集団に入っていくことに怯えるエイラだが、ジョンダラーに諭されてふたりはその冬をマムトイ族のライオン・キャンプで過ごすことになった。

マムトイ族のライオン・キャンプでの冬の間の生活が大部分で、春のお祭り、遠く離れた別のキャンプで行われる夏の集会とマンモス狩りを経て、2人がジョンダラーの故郷を目指して旅立つまでの話。ライオン・キャンプの中にデュルクと同じ混血の子供がいて、彼に氏族の手まねの言葉を教えたり、マムトイ族の技術、生活、習慣を描くのが一つの柱で、キャンプのメンバーの1人で黒人のラネクという男と三角関係になって2人が悩む様子がもう一つの柱になっている。

マムトイ族の生活はとても興味深かったし、キャンプのみんなもいい人でキャラクターもよかった。中でもフレベクという男がエイラに反感を持っていたのに、色々な出来事を経て変わっていく様子は面白かった。
ただ、三角関係の方がなんとも・・・・エイラとジョンダラーの間に心のすれ違いがあったのがきっかけで溝が広がっていく所から始まるのだけど、これがまるでかつてのコバルト文庫ティーンズハートか中学生日記のようで、クサいし、くどいし、話の展開も私の一番苦手なタイプで、もういい加減にしてくれという感じだった。こういうのを指して「ハーレクインロマンス」という人がいるけど、それはちょっと違うと思う。だってハーレクインロマンスは、普通、こんなにうざったい場面が続いたりしない!この展開の遅さや、ストイックでしつこい描き方は、もう「文学的」と言うのがピッタリという気がする。
しかも最後の数章のあまりの急展開には呆れてしまった。何、たったこれだけでケリがつくなら、もっとずっと早くそうなってたってよかったじゃない!・・・・とにかく、エイラシリーズを読んできた人が、3作目のこの本になって突然マイナスの評価をしたくなる理由が私にもよくわかった・・・。